ペッパーの歴史は文明の歴史でもある。
紀元前4世紀にはギリシャ哲学者がペッパーについての記述を残し、1世紀のローマではペッパーに関税がかけられました。金1オンスとペッパー1オンスが交換されていたほど高価なものでしたが需要は大変高く、ヴァスコ・ダ・ガマたちが東方への回路を見いだすまでの原動力となったのでした。まさにペッパーは世界の歴史を左右したスパイスなのです。(山と渓谷社 スパイス完全ガイドより)
クラタペッパー 原産地:カンボジア
今日カンボジアで世界一美味しいペッパーを復活させたのは日本人でした。内戦によって胡椒の生産は激減し、世界最高峰のカンボジアペッパーの存在は失われそうになっていたそうです。90年代にカンボジアでボランティア活動をしていた倉田氏が、わずかに残っていた胡椒の木から胡椒農園を起こし、無農薬・有機栽培にこだわり徹底した品質管理のもと生産しているのがこの
クラタペッパーです。
華やかな香りとシャープな辛みが印象的で、圧倒的な存在感。素材を活かしたシンプルな料理の仕上げにも使いたいブラックペッパーです。
ワイルドブラックペッパー 原産地:インドネシア
マダガスカルの高さ15m以上あるツルに実った野生種。山椒のような香りとしびれるような辛さ。ちょっと匂いの強いお肉料理やジビエ料理に合うペッパーだそうです。
自由が丘のスパイス専門店
L'épice et Épice (レピス・エピス)ではスパイスを使った料理教室も行われていて、先日参加してきました。カトルエピス(ペッパー・ナツメグ・クローブ・シナモン)というブレンドスパイスを使ったレシピを教えてもらいました。お教室の後、先生を囲んでスパイス談義に花が咲き、気になっていたペッパーやスパイスをテイスティングさせてもらいました。すっかりペッパーの奥深い魅力にはまりそうです。
ロングペッパー 原産地:インドネシア
香木のような甘い香りとは裏腹にカツンと辛いロングペッパー。ホールのまま、もしくはパキンとふたつに折って煮込み料理などに使うのにも適しているそうです。胡椒とは思えない甘い香りなので、お菓子作りやデザートのアクセントにも合いそう。ホールのグリーンカルダモンと一緒に紅茶やエスプレッソに入れて飲むのが最近のお気に入りです。